2009年12月16日水曜日

【12月16日】 気配がない





 昨日、今日とこの木の下で鳥を待っていたが、まるで気配がない。
 いったい、あの威嚇はナンだったのだろう、と首をかしげてしまう。
 ヒナを拾ったときも、鳥の気配はなかった。
 ヒナがリトル・フライアーバードのヒナであることはまず間違いないと思うのだが。
 
 ストーリーを想像するとこうなる。
 この木のどこかに、フライアーバードが巣を作った。
 ヒナが孵った。
 そのうちの一羽がまだ歩るけもしない状態で巣から落ちてしまった。
 巣の構造がいいかげんだったか、この木が例えば揺れすぎて巣に適さなかったか、あるいはヒナが変な動きをしたか、このへんは分からない。
 親鳥はあせった。
 この巣ではちょっとマズイ。
 そこで別の場所に応急に巣をしつらえたか、あるいは使用済み巣を見つけたかした。
 早速、巣換えを実行した。
 それが終わらないうちに、私がこの巣の下に現れた。
 おそらく、このとき巣にはヒナがいたものと思われる。
 そこで威嚇行動に出た、というわけである。
 もし巣換えを実行したなら、先の落ちこぼれたヒナも新しい巣に連れて行かれたという可能性は高い。


● これ巣だろうか?
 
 昨日の朝には、すでに巣換えは終了していた。
 よって、昨日今日とまるで気配がないというわけである。
 とすると、もうここで再びフライアーバードに出会うことはない、ということである。



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